まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

ファンタジーアート展

天野喜孝さんのイラストを含む「ファンタジーアート展」がマルイ北千住店のシアター1010で開催されることを知り、事前にネットで予約しておいた。燻製カレーを食べてから移動し、会場に着くと入場待ちの列。14時開場で、そのほんの数分前だった。マルイの開店時刻からずっとやっていると思っていたから、カレーを食べてから来たのが大正解。受付で、予約特典のクリアファイルとポストカードを受け取る。

展示されている作品の半分ぐらいはディズニー関連で、そちらはごく短時間でスルー。天野喜孝さんとご子息の弓彦さんの作品はそれなりに時間をかけて鑑賞。天野喜孝さんの作品は、ファイナルファンタジーのコーナーもあってファンが盛り上がっていたけれど、私はそのゲームをやっていないので、単に美しいと思っただけだった。最近は夢枕獏さんの「鬼譚草紙」の想定や挿絵が特に印象に残っていて、それと同じ路線で特に素晴らしいと思ったのは「陰陽師」と題する1枚。「伝統工芸」として展示されていたのは、漆や螺鈿などの技術を駆使した作品で、「桜姫」と題するものがインパクト大。歌舞伎の赤姫がつける銀の大きな簪が桜の花びらでできていて、これ、とても美しいので歌舞伎のほうでも取り入れたらいいのに、と思ったぐらい。姫の眼差しが艶めかしく、髪も、結っていながら乱れ髪が様々な方向に流れ、それが歌舞伎で見慣れた乱れ髪とは違い、先が短くカットされて独特な雰囲気。本来の桜姫は、もとは世間知らずなお嬢様なんだけど、この桜姫は生まれながらの魔性の女。

展示即売会なので、ひとつの絵をじっくり見ていると販売員らしい人が寄ってくる。作品を壁からテーブルに移し、交渉に入っている人もいる。でも私のように最初から買う気なんてまったくなくても、無理に買わせようとするような雰囲気はなく、陰陽師と桜姫の2つの作品に出会えただけで来た甲斐があった。

他に、真夏の夜の夢に出てくるタイターニアのイラストもロマンチックで素敵だったんだけど、予約特典でもらったクリアファイルの絵がよく似た雰囲気で、これもタイターニアかと思ったら、裏にコジ・ファン・トゥッテと書かれていて、あのオペラ作品は男女2組が入り交じる恋物語なのに、どの場面なのか分からない。

クリアファイル、たくさん持ってるくせにねぇ(ほとんどムーミンだけど)