まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

和訳の続き

金曜日なので、いつもどおり朝イチで酵素風呂。このところ金曜日は晴れることが多く、自転車で行くと代謝が上がって汗がよく出る。もっと寒くなったら、走っている間にかえって冷えちゃうかもしれないけど。

いつもならブランチを済ませて帰るところをどこにも寄らずに直帰し、すぐに和訳を再開。ひととおり訳し終え、見直しも修正も済ませて送信するまで約4時間。週末を控えているから営業時間内に送りたかったので、間に合って良かった。

無事に片付いたところで、ガストへ。酵素風呂で芯から温まった後とはいえ、日が落ちると途端に冷えて寒いのでチゲにした。アツアツ。ハフハフ。

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食後には、波津彬子さんの「幻妖能楽集」に酔いしれる。能の世界を漫画化したもので、金沢脳学美術館の専門家による解説コラム付き。能には疎いというか、生で観たときにあえなく寝落ちしてしまい、それきり遠ざかってしまっているものの、取り上げられている作品は歌舞伎化されているものがほとんどなので、歌舞伎と違う点に注目しながら読み進むことができ、とても濃密なひととき。なんといっても絵が美しく、そこから果てしなく広い宇宙へとイメージが広がっていく感じ。解説コラムも興味深く、「能は見えないものを観る芸能。つまり極限にまで無駄をそぎ落とした舞台に、観客がイメージを膨らませて造り上げる幻想世界。各人の想像力や経験、感性や知識により様々な発見があります。それだけ能は豊かで奥深く、同じ舞台を観ていても、自分が観ている物語と隣りの人とは違うかもしれない、という点が面白いところです。」(「葵上」の解説より)という説明に納得。同じ作品を取り上げていても、歌舞伎は能が削ぎ落としたものをあえて盛り込み、分かりやすくしていると言えるかもしれない。あとがきに、波津さんもかつては能を観に行っては意識を失っていたと書かれていて、ちょっと安心してしまった。

夜には、ウィーン国立歌劇場の配信で2014年9月の「さまよえるオランダ人」。ゼルダを演じるのは以前配信された2015年の上演と同じリカルダ・メルベスで、タイトルロールはブリン・ターフェル。真実の愛を得られるまでさまよい続ける呪いを受け、何百年も海を漂ってきた男を救うことこそ自分の運命だと確信してその身を捧げるゼルダ。真実の愛にたどり着いた二人が幸せになれるならいいけれど、呪いが解けた男にようやく与えられる救済は死。ゼルダはそこまで理解していたかどうか…。