メトロポリタン歌劇場のオペラの配信は今も続いているものの、ここしばらくはライブビューイングで観た作品ばかりだったので、しばらくご無沙汰していた。ところが今日の配信は、1998年の「フィガロの結婚」で、ブリン・ターフェルのフィガロにルネ・フレミングの伯爵夫人。これは観なくちゃ!
ブリン・ターフェルは、「ニーベルングの指環」四部作のヴォータンや「トスカ」のスカルピアなど、ほとんど笑顔を見せることがない重厚なキャラクターのイメージが強いので、フィガロを演じていたなんてビックリ。そして実際に観て、違和感がまったくないことにまたビックリ。
斬新だったのは、伯爵夫妻の子どもたちが登場すること。とても可愛らしいお嬢さんと、乳母に抱かれた赤ちゃん。最初は夫人の部屋で、愛おしそうに娘を抱き寄せるルネ・フレミング。次は村の娘たちが夫人に花をプレゼントする場面。真っ先にママに花を手渡す彼女のはにかんだ笑顔がとても可愛らしい。最後は結婚式の場面以降、両親と娘がそろい、伯爵が娘に目を細め、あやすような仕草もあった。こんなかわいい娘がいるのに、召使いに色目を使ってちゃダメでしょ。娘が登場する演出は初めてで、とてもいいと思った。
他のキャストは、チェチーリア・バルトリのスザンナ、ドウェイン・クロフトの伯爵、ポール・プリシュカのバルトロ、ウェンディ・ホワイトのマルチェリーナ、スザンヌ・メンツァーのケルビーノ、ハインツ・ツェドニクのドン・バジリオ。楽しいプロダクションだった。
観ながら手織りを進め、さらにその後も全仏オープンを観戦しながら手織りに専念するつもりだったのに、21時半頃にお久しぶりのクライアントからワークロードを打診するメールが届き、ワークロードも何もほとんど開店休業状態だと返信したところ、約1時間半後に短い書類のゴーサインが出たので手織りは中断。仕事モードに切り替え。
これは夕べ、ネイビーの糸がなくなったところ。