まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

エレクトラ

ゆっくり起きて、ひと息ついてすぐに OTTAVA.TVで配信されているウィーン国立歌劇場のオペラ「エレクトラ」を視聴。

ギリシャ神話を素材にしたリヒャルト・シュトラウスの作品で、メトロポリタン・オペラのライブビューイングも観たことがある。今回の王妃クリュテムネストラは、MET版でも同じ役を演じていたワルトラウト・マイヤー。主人公のエレクトラは、クリスティーネ・ゲルケと表記されていたので知らない人かと思ったら、METでの表記はガーキー。「ワルキューレ」のタイトルロールや、つい最近では「蝶々夫人」ライブビューイングのホストも勤めていた。エレクトラの弟オレストは大好きなミヒャエル・フォレ。妹クリソテミスはシモーネ・シュナイダー、王妃とともに先王を暗殺したエギストはノルベルト・エルンスト。

母による父の暗殺という悲劇の中で苦悩するエレクトラ。行方不明だったオレストが戻り、復讐を遂げる。全体的に暗い舞台の上手に2基のエレーベータが設置されていて、その中は照明で明るく、城への出入りを表している。エレクトラやオレストの衣装も黒で、クリソテミスは真っ白なワンピース。それぞれの印象を反映しているのかな。

王妃は良心の呵責からか悪夢に苛まれ、エレクトラに救いを求める。父への愛情から母を憎んでいながら、母にハグされたときのエレクトラの表情に嫌悪感はなく、むしろ愛情さえ感じさせる。複雑な愛憎。

比較的地味な作品ではあるけれど、見応えたっぷり。

写真は、オペラとは全く関係ないけども、作品展での小物の販売に役立ちそうな小銭入れ。コンパクトで収納力たっぷり。

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