まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

「蜜蜂と遠雷」まだまだ序盤

朝イチで酵素風呂。先週は同じ時間帯で米ぬかがアッチッチだったのに、今日はそれほどではなく、ちょうどいいぐらい。やっぱり自然のものだから、その日によってコンディションが違うのよねぇ。最近は、生姜湯を飲んでいかなくても気持ちよく汗が出て、いい感じ。

タリーズに寄り、手帳にあれこれ書き込みをしてから、「蜜蜂と遠雷」を読む。先に映画の予告を見てしまったから、読みながら、登場する4人のピアニストがそれぞれを演じる俳優さんの顔に置き換わってしまう。

映画では松岡茉優さんが演じる亜夜が母を亡くした後、母がもうこの世になく、自分はひとりきりになったんだということを初めて実感する場面に「足元がすうっとしずみこんでいくような巨大な喪失感が襲ってきた」とあり、私もまさにそのとおりの感覚を味わったことを思い出した。

母の葬儀その他もろもろがすべて終わり、職場に戻り、いつもどおりに残業をしたあとの帰り道だった。私を下の名前で呼ぶのは母だけだったし、他の人にとっては私がどんな名前だろうと問題なく、名前はただの記号のようなものだから、母がもういない今、私がこの名前でいる必然性がなくなってしまった。そう思ったら、自分という存在自体がただの記号と化してしまったように感じられ、その途端、まさに足元の地面がなくなって、地中深くに吸い込まれていくような恐怖感に足がすくんだ。もう30年以上も前のこと。

恩田陸さんも同じような経験があるのかしらん。