まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992016-10-24

「観る」イベント3連ちゃんの1日めは、国立劇場開場50周年を記念して3か月連続で行われる「仮名手本忠臣蔵」通し上演の第一部。大序から二段目、三段目、四段目までが上演される。私が楽しみにしていたのは、通常の公演ではめったに上演されない二段目「桃井館力弥使者の場」と、三段目、刃傷のあとの「裏門の場」と、四段目「扇ヶ谷塩冶館花献上の場」の3つ。こういう場面も含め、3ヶ月かけてじっくり上演できるのは国立劇場ならでは。

高師直左團次さん♪ 師直が岡惚れして口説こうとする顔世御前を秀太郎。塩冶判官よりもずっと短気な若狭之助を錦之助。判官は梅玉で、刃傷の場で判官を羽交い締めにして止める加古川本蔵を團蔵。ラブラブの力弥・小浪を隼人と米吉。刃傷のあった時間に逢引をしていたお軽・勘平は高麗蔵・扇雀。師直の家来の伴内を橘太郎。判官が切腹をする四段目では、左團次さんが慈悲深い検死役の石堂右馬之丞となり、悪口雑言を吐く敵役の薬師寺を彦三郎。のちに裏切り者となる斧九太夫を錦吾。まだか、まだかと判官をさんざん待たせた末に満を持して登場する大石内蔵助幸四郎。普通の公演だと、同じ役を場面ごとに別の役者が演じることも少なくないのだけれど、同じ役者が常に通して演じるのも国立劇場のいいところ。

初演から約270年も経った今でも繰り返し繰り返し上演され、人気を集めているこの作品の底力をあらためて実感させてくれるような素晴らしい舞台で、大大満足だったのだけれど、まずまずの入りと言えるのは1階と3階だけで、2階は空席が目立っていたのがとても残念。もっとも、私も「忠臣蔵はさんざん見たからなぁ」と、発売からしばらくチケットを買わずにいたぐらいだから、無理ないのかもしれない。平日の昼間だし。

帰宅後にあれこれネットで調べ、「花献上」の場は今回、腰元たちが桜の鉢植えを持ち寄り、顔世御前にお目にかけるという形だったのだけれど、本来は刃傷に対する処分を待つ身の判官を慰めるために妻の顔世が花を献上するのだと分かった。こうなると、あらためて原作を読みたくなってくる。文楽の床本と原作とは完全に一致しているのかなぁ。でも昔は全部とっておいた床本、もう処分しちゃったなぁ。

終演後に国立劇場のすぐ近くの甘味処「おかめ」に寄り、甘さ控えめのぜんざいにバニラアイスをトッピングしたスイーツ(メニューの名前を忘れてしまった)と珈琲のセット。そのあと、このお店の自慢のおはぎをテイクアウトするのがお約束 (^^)

そのあと半蔵門の駅前のサンマルクカフェで、「模倣犯」の下巻をしばし読みふける。ハードカバーだから持ち歩くのは重いんだけど、面白いから苦にならない。

帰宅後、録画しておいたフィギュアスケートのグランプリシリーズ、アメリカ大会を見る。女子のショートとフリーはしっかり録画されていたのだけれど、男子はショートだけでフリーを録画し損ねていた。まだ16歳でシニアグランプリ初参戦の三原舞依さんが真央ちゃんと佳菜子ちゃんを抑え、グレイシー・ゴールドさえも上回って2位という快挙。その彼女もずっと真央ちゃんに憧れ、真央ちゃんのビデオを見て練習してきたという。こうやって引き継がれていくのねぇ。ショーマくんのショート1位を録画で見届け、フリーはネットで結果だけ。1位をキープ。良かった良かった。女子の1位はアシュリー・ワグナー。地元開催だけに嬉しそう。この人、どうしても「姐さん」と呼びたくなっちゃうわー。