まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

maru992014-11-16

今週は今日からしばらく外出の予定が続く。まず今日は午後に東劇へ。メトロポリタン・オペラのライブビューイング新シーズンの2作目。待ちに待った「フィガロの結婚」! この作品の有名なアリアがいくつかOTTAVA でよくかかるのに観る機会がなかったので、去年の1月、大雪だった成人の日にオーチャードホールプラハ国立歌劇場の公演で初めての生オペラを体験したのだけれど、真ん中よりやや後ろの席だったせいか、肝心の歌唱の迫力が感じられないのが残念だった。それでもストーリーは把握できたので、ようやくMET版を観ることができる、と期待度MAX。

その過剰なまでの期待に見事なまでに応えてくれて、大大満足の素晴らしい舞台だった。特に後半、次から次へと状況が変わるスピーディーな展開も、舞台装置をうまく使って場面転換がよく整理されているので煩雑にならず、まさに息もつかせぬ面白さ。タイトルロールのフィガロを演じるアブドラザコフは、幕間のインタビューで前シーズンの「イーゴリ公」でもタイトルロールを演じていたと分かってビックリ。あの苦悩のプリンスとエネルギッシュで陽気なフィガロが同一人物だなんて! また、少年ケルビーノを生き生きと演じるイザベル・レナードも、今シーズン4作目の「セヴィリヤの理髪師」でロジーナに扮する映像が流れ、これまたまたく別人のよう。幅広い役柄をこなせるってものすごい強みよねぇ。

リチャード・エアの演出は、ディテールの部分にも遊び心が満載で、楽しいビックリ箱みたい。カーテンコールでは、ジェイムズ・レヴァインへの大喝采に胸が熱くなる。生オペラにはまると経済的に大変なことになるけど、映画と同じように楽しめるライブビューイングという形でオペラと出会えたことにあらためて感謝したくなり、モーツァルト大先生にも感謝の思いを新たにせずにいられない。そんな作品。

急いで帰宅し、録画しておいた ATPファイナルの準決勝フェデラー対バブリンカ戦を観る。WOWOW の「バブリンカ」に対しテレ朝は「ワウリンカ」にしてるけど、本来はヴァヴリンカであるべきで、「ヴ」を避けるならバブリンカのほうが近い。スイス勢同士の対決。これまで鉄壁だったフェデラーがバブリンカのパワーテニスに苦戦し、ものすごい接戦。ファイナルセットでも終始バブリンカが優勢で、4回もマッチポイントを握りながら決めきれず、少ないチャンスをものにしたのはフェデラー。決勝戦はやっぱりジョコビッチフェデラーかぁ。

勝戦は約2時間後。録画してあとで観るつもりだったけど、お風呂上がりにバタバタしていたら、あっという間に開始時刻。ところが、フェデラーがバブリンカ戦で背中を傷め、まさかの棄権。準決勝で苦戦したのは、途中から痛みを感じていたせいだったのね。

スタジアムに集結していた約2万人の観客のために、と地元のマレーが駆けつけ、ジョコビッチとのエキシビションマッチ。しかもチケット代は払い戻しされるという。賞金も破格だし、ATPって資金が潤沢なのねぇ。フェデラーの容態は心配だけれど、ATPファイナルはテニスの面白さをあらためて教えてくれたなぁ。

… さて、寝なくちゃ! (写真は、歌舞伎を観ない日の歌舞伎座 ^^;)