まるぶろぐ

備忘録として日々の出来事をこまごまと綴っております

歌舞伎座の手拭い

maru992008-04-24

ギリギリまで寝て体調万全で歌舞伎座へ。遅いと売切れてしまう豆餅と豆大福に間に合って幸せ♪ 毎月新しい柄が入荷する手拭い売場も楽しみで、今月は写真の2枚をゲット。


最初の幕が上がり、ドッと拍手がわく。その拍手がひとりだけ長く続いて、これはもしや…と思ったら案の定、またいた! 拍手オジサン。先月も昼の部で遭遇しちゃったんだよなぁ。気にしない気にしない、と思っても気になってしょうがない邪魔な拍手。まったくもう!


一番最初の 『十種香』 という芝居は、私にとってはかなり危険度の高い演目のひとつで、要するに寝てしまう率が高いんだけど、今回は不思議なくらい、睡魔が気配すら見せなかった。原色の花が咲き乱れる華やかな襖絵。いつもこんなだった? 薄紫の縁取りが勝頼の衣裳とよく合う。橋之助の勝頼は、この人の台詞ってこんなにクセがあったっけ? と思うぐらいに不自然な場面が多々あり、独特な鬘は面長な顔をより長く見せていたような…。時蔵さんの八重垣は好きだなぁ。ミーハー全快でもお姫様らしいおっとりした気品がそのままなところがいい。秀太郎我當松嶋屋兄弟が脇を固め、手堅い一幕。


2つめの 『熊野 (ゆや)』 は、芝居の要素もあるけどジャンルとしては舞踊になるのかな。玉三郎の能好みはいつまで続くのだろう。七之助玉三郎も声がきれいだから、能がかった台詞も耳に心地よいものの、無理に能っぽくしなくてもいいんじゃないかと思ってしまう。仁左衛門錦之助と美形がそろって目にご馳走。


最後の3つめは、勘三郎玉三郎コンビの 『刺青奇遇 (いれずみちょうはん)』。初めて観た時に号泣し、ぜひとももう一度観たいと再演を待ちかねていた。それだけに期待度も高く、幕開きが待ち遠しくてならなかった。ところがフタを開けてみると、涙腺を刺激されるどころか琴線にふれる箇所もなく、サラサラとあっさり終わってしまい、あれれれれ〜とショック状態。こんなはずじゃなかったんだけどなぁ。配役も前と同じだし、もちろん役者が気を抜いていたわけでもないし、前回は3階で観たのが今回は最前列だったのだから、本来なら前回以上に泣けていいはずだったのに。でも回りもまったく涙を催した様子はなかったから、私だけが醒めていたわけではないらしい。不思議だよねぇ。何がどう違うんだろう。なんだか大切にしていた宝物が消えてしまったような寂しさを感じる。


肩透かしをくらったような脱力感を抱えつつ、有楽町までテクテク歩き、ビックカメラで秘密の買い物。決して衝動買いというわけではなく、迷いに迷った末の買い物ではあるのだけれど、買って正解だったかどうかはまだビミョーなところなので、おひろめはとりあえず先送り (^^;


帰宅後、ちょっとだけでも仕事をしようかどうしようか迷ったけど、お風呂でのんびりしたら、そんな気はすっかり失せてしまった。たまにはいいよね〜。